避妊薬の低用量ピル【トリキュラー】はどうして生理痛に効くのか?

トリキュラーは、1976年にドイツで開発された避妊薬の低用量ピルで、日本において避妊目的での使用が厚生労働省から正式に承認されたのは1999年のことです。

レボノルゲストレル(Levonorgestre)と日局エチニルエストラジオールを主成分としており、作用機序は排卵の抑制、子宮頚管粘液変化による精子通過の阻害、子宮内膜変化による着床の阻害です。またこのトリキュラーは、生理痛に対しても抑制効果を発揮します。

生理痛に対しての低用量ピルの効果

これはしっかりと卵胞にアプローチすることにより、疲れている卵巣を休ますことが出来るからです。このためにこちらの悩みの改善を目的として服用する女性も少なくはありません。

なお、このようにトリキュラーが女性が抱える様々な悩みに効く仕組みは、プロゲステロンと同じ作用を有しているLevonorgestreと、合成エストロゲンの日局エチニルエストラジオールを配合しているためです。これらを投与することにより、脳は既に卵胞が成熟していると勘違いするので、子宮内膜の増殖が抑制されます。

ちなみに生理痛は、生理中に増えるプロスタグランジン(prostaglandin)という物質が引き金となり発症します。

このプロスタグランジンは、アラキドン酸から生合成されるエイコサノイドの一種で、体内の様々な組織や器官に存在している物資です。様々な強い生理活性を有しているので、分泌量が過剰化すると強力に発揮されることになります。このために、子宮を収縮させるという作用もかなり強くなってしまうので、痛みを引き起こしてしまいます。

これが生理痛が発生する具体的な仕組みです。

痛み物質を抑えることが出来る

生理痛はトリキュラーを服用することにより、子宮内膜の増殖が抑制されるので、これに伴い問題物質のプロスタグランジンの生産量も減少します。すると収縮も弱まるので、生理痛が改善するという結果に繋がります。

このようにトリキュラーにより生理痛に対して改善効果が発揮される仕組みは、避妊薬としてと同様の作用によるものです。このために、痛みが緩和されたということは、本来の効き目があらわれたということでもあり、薬が自分に合うか合わないかを判定する材料としても利用できます。

ただし一人ひとり体質や感受性には違いがあるので、全ての人が同じメリットを享受できるというわけではありません。避妊や痛みを緩和するという効果を得られないというケースもあるということです。